膝が痛いときこそ動かす?

変形性膝関節症にリハビリ(運動療法)が重要な理由


「膝が痛いから、なるべく動かさないようにしています」

外来でよく聞く言葉です。

痛いのに動かすなんて怖い。 無理をして悪化したら困る。 とにかく安静にしていれば、そのうち治るはず——。

そう思われるのは、とても自然なことです。

しかし実は、「動かさないこと」そのものが、膝の痛みを長引かせてしまうことがあります。

膝を動かさない状態が続くと、

  • 太ももの筋肉が弱くなる
  • 関節が硬くなる
  • 膝にかかる負担が増える

という悪循環が起きてしまうためです。そこで重要になるのが、リハビリ(運動療法)です。

この記事では、「なぜリハビリが膝の痛みに効果的なのか」をできるだけわかりやすく解説します。


変形性膝関節症の治療で「運動療法」が最も重要とされる理由

「リハビリは補助的な治療」というイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし実際には、そうではありません。

日本整形外科学会の「変形性膝関節症診療ガイドライン」では、

運動療法(筋力トレーニング・有酸素運動)は、強く推奨される治療

とされています。つまり、

  • 痛み止め
  • ヒアルロン酸注射
  • サポーター

などと並んで、あるいはそれ以上に重要な治療として位置づけられているのです。

薬や注射は、痛みを一時的に和らげることが得意です。一方で運動療法には、

  • 筋力をつけて膝への負担を減らす
  • 関節の動きを改善する
  • 体重管理につながる
  • 痛みに対する体の感じ方を改善する

といった、体の仕組みそのものを変えていく効果があります。

注射などで痛みをコントロールしながら、リハビリで体を整えていく——この組み合わせが、変形性膝関節症の治療ではとても重要です。

変形性膝関節症については、こちらのページで詳しく解説しています。
変形性膝関節症のページはこちら


なぜ筋肉を鍛えると膝の痛みが減るのか?

膝の痛みに深く関わるのが、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)です。体の中でも特に大きなこの筋肉は、膝を守る重要な役割を持っています。言い換えると、膝にとっての「天然のサポーター」のような存在です。

しかし、加齢や運動不足によってこの筋肉が弱くなると、

  • 膝関節が不安定になる
  • 体重の衝撃が直接関節に伝わる
  • 軟骨への負担が増える

といった状態になり、痛みが起こりやすくなります。さらに、

痛い → 動かさない → 筋肉が落ちる → さらに痛くなる

という悪循環にも入りやすくなります。

逆に、筋肉を少しずつ鍛えていくと、

  • 膝への衝撃が筋肉で吸収される
  • 関節への負担が減る
  • 動きやすくなる

という好循環が生まれていきます。

筋力トレーニングといっても、スポーツ選手のような激しい運動は必要ありません。自宅でできる簡単なリハビリでも、膝の状態を改善する効果が期待できます。痛みのない範囲で、少しずつ続けることが大切です。


当院のリハビリでできること

ながみね田村整形外科では、専門のリハビリスタッフ(理学療法士)が患者さん一人ひとりの状態を丁寧に評価し、オーダーメイドのリハビリプログラムを作成しています。

① 痛くない動かし方の指導

膝への負担を減らすために、

  • 椅子からの立ち上がり方
  • 階段の上り下り
  • 歩き方のクセ

など、日常生活の動作を一緒に確認します。動き方を少し変えるだけでも、膝への負担は大きく減ることがあります。

② 硬くなった筋肉や関節をほぐす

痛みが続くと、膝まわりの筋肉や組織が硬くなります。リハビリでは手技によって筋肉をほぐし、関節の動きを改善していきます。必要に応じて、電気療法・温熱療法などの物理療法も組み合わせながら治療を行います。

③ 自宅でできる運動の指導

リハビリは、クリニックでの時間だけで完結するものではありません。毎日の生活の中で続ける運動が、膝の状態を少しずつ変えていきます。「これなら家でもできそう」と思えるような、無理のない運動やストレッチをご提案しています。

④ 体重管理のサポート

体重が1kg増えると、膝にかかる負担は約3〜4kg増えると言われています。体重管理も膝の治療では大切なポイントです。生活習慣についても、無理のない範囲で一緒に考えていきます。


「安静」より「適切な運動」を

膝が痛くなると、「痛い → 休む」と考える方が多いと思います。しかし変形性膝関節症では、

❌ 痛い → 休む → 筋肉が落ちる → さらに痛くなる

ではなく、

✅ 痛い → 正しく動かす → 筋肉がつく → 痛みが減る

という流れを作ることがとても大切です。

もちろん、痛みや腫れが強い急性期には安静が必要なこともあります。大切なのは、「適切なタイミングで、適切な方法で動かすこと」です。


膝の痛み、一人で悩まずご相談ください

「年齢のせいだから仕方ない」と諦めてしまう方も少なくありません。しかし、

  • リハビリ
  • 生活習慣の改善
  • 必要に応じた注射治療

などを組み合わせることで、痛みの軽減や歩きやすさの改善が期待できます。

「膝が痛くて歩くのがつらい」「運動していいのかわからない」——そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。


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ながみね田村整形外科
熊本市東区 長嶺小学校前

当院では、変形性膝関節症をはじめとした膝の痛みに対して、
診察・画像評価を行い、リハビリテーションを中心とした治療を行っています。

膝の痛みや歩きにくさでお困りの方は、お気軽にご相談ください。